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[442] 老施協の「自己実現介護」は主流になれるのでしょうか
日時: 2017/02/09 12:20
名前: Death ID:WzvTdKNY

老施協は「要介護度の改善のみを指標とするのでなく、介護サービス利用者1人ひとりが願う将来像・状態像に基づき、それぞれが願う『自立』に『伴走』する『自己実現介護』(伴走型自立支援介護)を目指す」と宣言しました。
これは、昨年、政府の未来投資会議で出された、要介護度の判定結果だけで自立支援を評価し、報酬を加減算する『(介護度のみの)自立支援介護』に対する対案です。
 施設関連のみならず在宅関係も含め、福祉、介護関係者であれば老施協の『自己実現介護』にシンパシーを覚えるだろうし、平成12年に介護保険法施行時から言われ続けた「自立」の概念にも近いものです。

しかしながら、同時にこの自立の概念に暗雲が立ち込める閣議決定も目にしました。
ttp://www.nikkei.com/article/DGXLASFS28H08_W7A200C1MM8000/
厚労省自身が、市町村に対し一人当たりの給付費の削減目標額を定めさせる。そして、それを達成した市町村に対し、使い道フリーの交付金で財政支援するという内容です。まさに未来投資会議のおける、介護度原理主義に応じた決定です。
教育に例えれば、文科省が、教育委員会に対し、「生きる力や共感力、多様性を伸ばすこと」を評価せず、学力のみで報奨金を与える様な仕組みではないでしょか。
このままでは『自己実現介護』は衰退し『自立支援介護』が主流となる気がしますが、悲観的すぎるでしょうか。

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自己実現介護=国へのポーズにしか過ぎない? ( No.3 )
日時: 2017/02/13 08:53
名前: 匿名 ID:X89ewBds

老施協は、この10年以上「自立支援=竹内理論」として竹内教授を祀り立てて、各都道府県で「介護力向上講習会」の名の下利用者に水分摂取・歩行・常食を強制してきました。

それが、自立支援を盾にした介護報酬の削減という話になると、途端に竹内理論の否定に走り、(結果的に竹内氏は激怒し老施協の理事を辞めたという。竹内氏はインセンティブをとはずっと主張してきたが、ディスインセンティブというのは官僚が勝手に考えたたのでは?であれば竹内氏は被害者ともいえる)現在では「竹内理論は否定はしないけど、そればかりが自立支援ではない」というスタンスにこの数か月急に変化してきたと思います。「科学的介護」などという言葉も口に出すのも憚られている感じです、

そして、国の介護報酬削減に対する提言で「とってつけたような」自己実現介護なるものを出してきました。
しかし、介護度の改善=社会保障費の削減という(本当に竹内理論で介護度が改善したのかはともかく)わかりやすい竹内氏の主張と、数字で表すことが全くできていない老施協の提言では、どちらが国に受け入れられやすいかといえば答えは明白でしょう。単なる、国に対するポーズをとっているとしか思えません。

そもそも、今まで竹内氏におんぶにだっこだった老施協が神輿から竹内氏を下ろした途端に介護報酬削減反対の為に「自分たちは本当はこう考えていました」なんてアピールをするのは見苦しすぎます。現場の職員は「今まで散々科学的介護だとか言っていたのに」と呆れています。(もちろん竹内理論をやらなくてもいいのには歓迎ですが)
それよりも、この10年間以上の竹内理論推進で、何が問題だったのか反省をするべきです。
今の老施協は、例えるなら散々有害物質を垂れ流して公害を引き起こしておきながら、反省も謝罪もせずに突然「地球環境に優しいクリーンな企業を目指します」と言っているのと同じではないかと。
自分たちが推し進めてきた理論を自分たちで否定してきたのですから、何が問題だったのかを明白にして二度と同じ過ちを繰り返さないようにするのが本筋です。
老施協が目指す「自己実現介護」なるものを実行するのに、また新しい研修を行うのでしょうが、また医療モデルをベースにしたものになるのではないかと思います。だって10年以上思考停止してきた老施協に、介護モデルで自立支援を考えることができるとは私には到底思えません。また誰か医者にすがって知識を求めるのではないかと。
そもそも、11月に出した提言も某医師の助言を受けて、そしてその助言を丸々提言文にした経緯があります。老施協が自分たちの意思を持っていない以上、介護モデルでの自己実現介護ってのは実行不可能なポエムではないでしょうか。

(私は竹内氏の主張は正しいと思える点もあるのですが、講習会での個別性を一切無視した水分摂取の強制や、竹内氏の人間性や思い込みの激しい部分があることの問題であると思っています。これが竹内氏でない違う人が講師であれば、もう少し違ったものになっていたのでは)

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